束明神古墳

草壁皇子の墓として管理される岡宮天皇陵の東南部、佐田集落の春日神社境内に残る。発掘調査の結果、凝灰岩の切石を積み上げた特殊な横ロ式石槨を持つ、大規模な終末期古墳であることが判明。また、出土品と歯牙の理化学的分析、文献や伝承などからも総合的に判断して、束明神古墳こそ草壁皇子陵であった可能性が高いと見られる。

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カンジョ古墳

カンジョ古墳

直径20m前後の円墳と見られていたが、平成20(2008)年の再調査によって一辺およそ36mの方墳と判明した。特筆すべきは横穴式石室の天井が極めて高いこと。明日香村の石舞台古墳(高さ4.8m)をも凌ぐ、5.27mという県最大の高さを誇る。同集落の鑵子塚古墳、寺崎の白壁塚古墳と共に、与楽古墳群として平成25(2013)年に国史跡となった。

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観覚寺遺跡

観覚寺遺跡

高取町教育委員会が行ってきた発掘調査により、古代ロマンを紐解く遺構が次々に見つかっている集落跡。平成17(2005)年には、朝鮮半島から伝わった石組みの方形池とオンドル、新たな大壁建物が出土したと発表された。

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森カシ谷遺跡

古代の官道であった紀路を見下ろす丘陵上にあり、飛鳥を守る砦の役目を果たした遺構と共に、終末期古墳や中世遺構なども検出されている。丘陵の南斜面に築かれた古墳は、明日香村のキトラ古墳と立地状況や墳丘の直径などが酷似。このことから、キトラ古墳と同じく天武天皇の皇子・皇女クラスの人物が埋葬されていた可能性を秘める。

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斉明天皇陵

斉明天皇陵

宮内庁が管理する斉明天皇とその娘・間人皇女の合葬陵。陵前には斉明天皇の孫娘にあたる大田皇女の墓も造られており、更には8歳で亡くなった皇孫の健王も自分の陵に埋葬するよう、斉明天皇が遺言を残したと伝わる。古代飛鳥で活躍した女性たちの痕跡を辿る「日本遺産」の中でも、家族愛に溢れた陵墓のひとつ。

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